【MSX2】魔導物語 -EPISODEⅡ CARBUNCLE-【コンパイル】

魔導物語【 魔導物語 -EPISODEⅡ CARBUNCLE- 】

1989年、11月7日発売、「ディスクステーションEX クリスマス号」に収録された、我らが魔導物語シリーズの記念すべき第一作。
ただしこのゲームはディスク2への収録であり、メインとなるディスク1には「ルーンマスター」が収録されていたという、魔導物語はあくまでも二番手となるゲームでした。
ただしここで人気を博したことで、シリーズ化され、ご存知ぷよぷよシリーズへと発展していくのでした…

…と見せかけて、すでにこれがエピソードⅡを描いているという点からわかるように、原作の米光さんは、シリーズ化を想定したうえで作っていたようです(ただし、この時点では、まだはっきりと形にはなっていなかったようですが)
また、エピソードⅠからのスタートではなかった点は、スターウォーズをリスペクトした結果だそう。

【魔導物語 -EPISODEⅡ CARBUNCLE-】
発売/開発:コンパイル
ジャンル:3DRPG
収録ソフト:ディスクステーションSP#5 クリスマス号
対応ハード:MSX2
発売日:1989年11月7日
定価:3980円
レーティング:全年齢(*ただしクリスマス号に18禁ソフト含む)


世界は混沌の神が支配しており、光は闇の恐怖を確認するためにあり、希望は絶望の下に存在した。
そしてその事実を知った者は、その瞬間より自分の能力を失い、自分の死の順番を待つために生きるようになる…。

ぼくは魔導師の卵。古代魔導スクール入学を目指し、旅をする、16歳の女の子。
入学試験は、申請室まで、自分の魔導を使って辿り着くこと。もちろん乗り物なんて使っちゃいけない。

ところが旅を始めて3日目、ちょっとしたトラブルに巻き込まれてお金をなくしてしまったぼく。
困っているぼくの目の前の空間がよじれ、突然、カッコいいけれどどこかおかしい、変態の目をしたお兄さんが現れた。

魔導物語Ⅱ「なんのようなの!?」
「お前の力が欲しいだけだ!」
ああああ!!やっぱり変態だ!!

魔導物語Ⅱそう思った途端、お兄さんはスリープの呪文を唱える。
体を突き抜ける閃光。体中の毛穴がすべて広がり、体が闇の方向に裏返っていく…

目を覚ましたぼくは、地下牢の中にいた。魔物が二匹、ニヤニヤと談笑しながらぼくを見張っている。
ぼくはこんなところでグズグズしていられないんだ。ぼくは魔物を色気でだまして、鍵を奪い取った。
こんな地下牢からは、さっさと脱出してやる!!


魔導物語Ⅱ今でこそセガがキャラクター版権を持ってはいますが、今でも人気のキャラクター「アルル」「シェゾ」「サタン」「カーバンクル」を生み出した作品は、そう、今年で30周年なのです。
ひゅーひゅー!!! 30周年おめでとう!!!
というわけで、どうしても今日、更新したかった!!
今からでも遅くない、持ってる方は今日!!起動してみよう!!

魔導物語システムとしてはすでに、かなり「魔導物語」シリーズの原点らしくなっており、3Dマップ、キャラクターの表情やメッセージのみで体力などを表現するファジーパラメーター、マジカルボイスシステム(サンプリングボイス)など、のちに引き継がれるシステムはほぼここで実装されています。
ただし、まだマップがなかったり、渾天石がなく方角がわからなかったりと、完成している、とは言い難いですが…
ちなみにのちのPC版魔導も共通なのですが、タイトルからロードするシステムがなく、ゲーム開始は必ずシナリオ開始直後からのスタートになり、そこからロードを選んで続きから…と言う形になっていました。
…余談ですがここでロードとセーブのコマンドを間違えて大惨事になったことがあります…。しっかり確認しよう。

魔導物語上記したあらすじの通り、このころの魔導の世界観はおどろおどろしいものでした。
たとえば、このころにはアルル同様名前のなかったシェゾは、倒すと「じゅうじゅうとおとをたててじょうはつ」します。つまり彼はもう人間をやめてしまっていたんでしょうね…。…まあのちの作品でも首だけになって飛んできたりするけどさ。
あ、ちなみにこの作品ではアルルは完全に名無しです。MSX1-2-3とひとまとめに「らっこアルル」と呼ばれたりもしますが、「らっこ」の名前が出たのも1-2-3のマニュアルなので、このころには本当に名前がなかったのではないかと思います。
シェゾの地下牢ではリザードマンとサイクロプスが見張りとして登場しますが、これは魔導師ラルバのセルフパロディだと思います。ラルバの手下がリザードマンとサイクロプスなんですよね。
ただ、この二匹、地下牢でザコ敵として登場したりはしないw 彼らはアルルに騙されたあと、アルルのいた牢に閉じ込められている?ような描写があるので、出番を失ってしまったみたいですね。不憫です。まぁそれもセルフパロディらしいと言えばそうなのですが。

魔導物語Ⅱ呪文は、のちにつながるものもいくつかありますが、この作品のみのものも多くあります。
「ホットウラワー」「コールドウラワー」など、「一般呪文」として扱われる、威力は低めですが、魔導力を消費しないものがあり、のちのアルルの主な攻撃手段となる「ファイヤー」「アイスストーム」などは、「高位呪文」として魔導力を消費する強力な攻撃と言う扱いでした。
ちなみに「ばよえーん」も一般呪文ですが、これはマニュアルに「ばよえーんとなる」とし書かれておらず意味が分かりませんw ちなみに使うと敵が逃げるみたいですね…ばよえーんとは…
自分の防御力を高める「イクリプス」、相手をまぬけにする呪文「スプーキー」なども、一般呪文扱いになっているのも面白いですね。それより高位の同じような効果の高位呪文もあるので、一般呪文の方は本当に微々たる威力のようなのですが。

魔導物語ⅡちなみにのちのMSX魔導1-2-3のエピソード1、および2にも言えることなのですが、このゲーム、フロッピーディスク1枚に収められています。
グラフィック、プログラム、音楽、そしてサンプリングボイスまでも、すべてがディスク一枚です。
なお、この時代のMSX2で使われていたフロッピーは、720KBです。そこにこの規模のゲームを詰め込む技術、もはや意味が分かりません…
しかし今となっては、720KBのゲーム…信じがたいことであるなあ。

魔導物語Ⅱオートマッピングや、方向の分かる石などがない上、普段の魔導より広いマップがあったりして、やや遊びづらい一作なのですが、今遊んでも十分楽しい一作です。
とはいえ攻略は必須だ…はてなどうさんにはお世話になりました。
ちなみに天井や床の描写がなく、歩くときに一歩ごとに画面が揺れるエフェクトなどもないため、真っ暗な中を歩いていると、歩数が数えづらく、非常に迷いづらいです。
特に最後のマップは、マッピングしながら歩いていたのですが、途中でモンスターとのエンカウントが発生したりすると、数え間違いが発生し、マップがめちゃめちゃになりましたね…

まぁこの作品ではマッピングが必要だしと言うことで、カー君が歌って踊る「魔導物語はとっても楽しい♪」の例の曲が作られたのはこれよりのちですけれどもねw
片手で簡単遊べちゃう♪の歌詞の通り、左右キーを同時押しでメニューを出せるなど、本当にインターフェースが遊びやすいように作られているのも魅力的でした。

というわけで、DS#SP5 Xmas号掲載版「魔導物語」の紹介でした。
魔導物語シリーズ30周年の記念として、このタイミングで遊んでみるのはいかがでしょうか?

◆プレイログ
魔導物語 -EPISODEⅡ CARBUNCLE- プレイ日記Ⅰ
魔導物語 -EPISODEⅡ CARBUNCLE- プレイ日記Ⅱ
魔導物語 -EPISODEⅡ CARBUNCLE- プレイ日記Ⅲ
魔導物語 -EPISODEⅡ CARBUNCLE- プレイ日記Ⅳ

◆裏技
ゲームを起動時にTキーを押しっぱなしにしていると、デモが終わってタイトル画面になったところで、右下に数字が出てサウンドテストになる。
左右キーで数字が変化、決定キーでサウンドが聞ける(やや長めのデモが終わるまで裏技が成功しているかわからないため、ちょっと不安になりますが)

駿河屋

*画像はすべてコンパイル「魔導物語 -EPISODEⅡ CARBUNCLE-」より

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