幼いころの事故の後遺症で、モノの壊れやすい線を見れるようになった、遠野志貴。
本来ならば、死の線を見られるということで気が狂ってもおかしくなかったが、事故の後に偶然出会った「先生」と呼んでいたヒトにもらった眼鏡により、その線を見ずに済むようになっていた。
ある日、街中で出会った女性に、なぜか殺人衝動を覚え、志貴は彼女の死の線をナイフでなぞり、17個の肉片へと変えてしまう。
ところが殺したはずの彼女が志貴の前に現れる。
「私を殺した責任、ちゃんととってもらうんだから」
メインルート(？)であるアルクルートとシエルルートはこんな感じの冒頭になります。
遠野の屋敷ルート(秋葉含む3人のルート)になると、アルクとは知り合わず、また違ったシナリオが展開されるのですが。
ゲームはオーソドックスなテキストノベルAVGです。
画面全体にメッセージが表示されるタイプ。
文字は追いやすいんですが、どうしても若干絵が見づらくなってしまうのが難点ですね。
ただし、セリフ形式のゲームだとメッセージウィンドウで隠れがちになる画面下部まで絵を表示しても、インパクトが薄れないという利点があります。メッセージウィンドウでXXXが隠れちゃうとちょっと残念ですからね。
マウスの中ボタンくりくりするとバックログが読めます。
メニューは右クリックで開くことが出来、セーブ/ロードや文字の消去が出来ます。
と、実に凝ったこともなくオーソドックス。
吸血鬼のしわざ、と呼ばれる事件が起きている街。
その事件の原因となる吸血鬼との対決も描かれますが、…ちょっとさあ、普通の男子高校生には重荷すぎない？
詳しいストーリーはネタバレになるので省きますが(とはいえストーリーはもう未プレイの人でも何となく知ってるくらいには有名ではありますが)、私はネロとの対決が好きだなー…ロアはちょっとなんか…生きぎたないというか。おとなしくお縄を頂戴しろ。
ちなみに2周目以降は見たシーンをスキップできるので、攻略は楽です。
ただし、スキップを選択したタイミングで鳴っていた効果音が、スキップ後にも消えずに残るというバグがありますが… …そりゃスキップしちゃったら、本来踏むはずの「効果音を消す」コマンドを踏まないこともあり得るので、仕方ないよなあ。
真祖として生まれ、人と喋ることはないはずだった吸血鬼、アルク。
自分を殺してしまった志貴に優しく笑いかけます。
物語のメインとなるバトルシーン以外でも、きちんとキャラクターの行動に説得力があります。
BGMは実は10曲しか使われていないんですよね。
この大作ゲームに、10曲しかないのは意外でした。
ただシーンにあった曲を効果的に使っているので、聞き飽きたり違和感があったりはあまりないです。
あと無音の使い方がうまいですね、無音に心臓の鼓動の効果音を合わせたりとか。緊迫感が伝わってきます。
絵が稚拙だとよく言われるんですが、キャラクターはくるくると表情もポーズも変えるし、スチルも凝った構図にチャレンジしていて、悪くないと思います。
というかこのころの腕がやや長めのプロポーションすごい好きだな…
背景がグラデーションで済まされているのが、やや安っぽく見えてしまう原因なんじゃないかと思いました。
最も、実用性に関してはちょっと悩ましいところですねｗ
基本的に1キャラ1回(+夢で見るH)のみですが、エッチシーンはかなり濃厚。
処女キャラには破瓜血も描かれていていい感じです。
那須きのこの書くエッチシーンめっちゃいいですね…しっとりしてて。
たまにちんちんが削岩機だけど。
この雰囲気のいいエッチシーンがリメイク版ではオミットされてしまうのは惜しいことだなあ。
バトルもの+伝奇+恋愛と、贅沢な一作でした。
まぁバトルシーンはほぼスチルなし+エフェクトも種類がないため、やや画面的には単調だったのが残念でもあったのですが… でもテキストはカッコよかったな。みんな命を懸けてる感じめっちゃたまりませんでしたわ。
っていうか、ネロもロアも胸元見せすぎですよね… ネロなんて裸コートだし。
男性吸血鬼は胸元さらさないといけないルールでもあんの？
見せられてもあんまり嬉しくないんですけど？
さっちんも裸コートするの？
◆キャラクター紹介(ルート感想)
ネタバレ注意です。
アルクェイド
志貴に殺されてしまい、多くの力を失っている状態で、彼の前に現れます。志貴の与えた傷は、通常の傷とは違い、くっつけて直すことが出来ないため、アルクは通常よりもかなり消耗しています。
また、吸血鬼を倒してはまた眠るというサイクルで生きていたため、人と喋ることもほぼなかったので、ガッツリ喋った相手も志貴が初めて。喋り慣れておらず、順序だてて喋るのが苦手なのはそのためです。
その中で吸血鬼と戦っていくのですが…
物語は、アルクの追っている吸血鬼・ロアとの決着を描きます。
そして決着の後、アルクの決断は…？
トゥルーエンドよりグッドエンドのほうがみんな好きだと思うよ…というかあっちがトゥルーなのでは。
シエル
志貴とぶつかってもけろりとしている頑丈な先輩。
彼女のルートでは、志貴とは愛し合いつつもかなり激しいバトルとなってしまう。愛し合うもの同士が戦わなければならないとは悲しいことだなあ。
彼女のルートの「教えて！知恵留先生」で、「泥棒猫」としてネコアルクが登場する。ずっとシリアスだったルート後半に対して、エンディングはどたばたしててめっちゃ楽しかったです。
秋葉
吸血鬼ネロもロアも、それどころかアルクすら出てこない、遠野ルートですね。
シキはロアの転生体ではないのかな、設定からして異なってるような気がします。
でも、えっ…これがトゥルーエンド…？ってなる。なった。
まぁたぶん志貴くんはシエル先輩あたりに保護されて回復待ちとかしてるんじゃないかな…と思うんだけど、それにしてもあんまりです。
ノーマルエンドも誰も救われてねえ…さっちんのことがあったから余計に手を下せなかったんだろうけど。日本人形のような子は可愛いけどしんどいわ…
翡翠
一見完璧なメイドさんに見えますが、料理が苦手で、包丁をまな板にカリバーンするお茶目な一面も。ってかどうしてそうなった。
彼女のルートでは、琥珀の思惑が掘り下げられます。翡翠のルートなのになあ…ｗ
素股シーン可愛かった！！ 素直に甘えてる感じのCGがめっちゃよかった！！ でも初めてなのに3回もするのは鬼畜だと思いますよ。
ちなみにいろんなものに例えられる志貴のチンコですが、今回はバレルチンコでした。精液は弾丸。
琥珀
最後に攻略できる、ある意味ラスボスな彼女。
二面性があるというか、本来は内気…というか感情がほぼなかったかのようだったのに、明るい少女を演じている少女です。
正直かなりかわいいと思った…いや着衣セックス好きなんですよ…
翡翠ルートでは悲惨な最期を迎えることになった琥珀ですが、今回はハッピーエンドです。
でもエンディングが1個しかないってどういうことや…
…まぁラストのスチルがすごくかわいかったんでいいんですけど…。
環境にもよるかもしれませんが、最新の環境ではCD-DAのゲームのBGMが上手くリピートされずに途中で止まってしまうことがあるみたいです。
その場合は「Homerare: 月姫をディスクレス（CDなし）で遊ぶ方法」をお試しください。どうやらこれでうまくいくみたいです(*違法なリッピング行為を推奨するものではありません)
私は音楽データのリッピングにはCDManipulatorを使いました。
エラーが出てうまく動かない場合は、設定ファイルの保存タイプが違っていたりすることも。上記の記事のコメント欄を見ると解決すると思います。
というかリメイク版にはさっちんルート、ちゃんと実装されますよね！？
待ってるからな！！
駿河屋
半年ほど前は手に入れやすかったんですが(それでも高かったけど)、最近一気に値上がりしてヴァッってなってる。っていうかこれでも一時期よりは値下がりしてるんですよ…
*画像はすべてTYPE-MOON「月姫」より
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