【MSX2】眼獣・沙【BLUE EYES】

叶寺沙(かのうじ・いさご)は、野球部の充の打った球が目に当たり、普通では死んでもおかしくないほどの傷の中で生き永らえるが、左目を失明してしまう。
毎日のように、沙の入院する病院へと謝罪に来る充…

だが、一方で充は、さほど反省してないような言葉を彼女にこぼすような男だった。
そしてその夜、充とその彼女・かおるは、公園でデート中に殺されてしまう。
彼らの訃報は沙のもとへとも届くが… それをどこか上の空で受け止める沙。

…果たして、二人を殺した存在とは一体なんであったのだろうか。


絶対的に恐ろしい存在、死の匂い。
そんなものを感じさせるノベルゲームでした。
結局「その恐ろしい存在」は沙を振り回し、だけど最終的には…、という展開になるのですが。
ややありきたりな展開ではあったものの、沙の苦悩、母親の苦悩を上手く描いた作品ではありました。
テキストボリュームとしてはちょっと短いかもしれないけど、それはビジュアル面に容量割いてるからしゃーない!!!

作者さん曰く、人間の贖罪を描いた物語であるということです。
確かに彼女が、自分の罪が無意識下のもとでのものであるとすれ、だけどそれは自分の罪であるのだと認識しなかったら、この物語は成り立たなかったことでしょう。
そしてそこにはこの物語を語るうえで欠かせない親子の愛がありました。
きっと沙は、母親がいなかったら、ここまで自分の罪をあがなおうと考えなかったのではないかと思うのです。

ビジュアル面は本当に美しいです。
これを一人で作っていたのだというのだから、本当にすごい作者さんです。
ただ惜しむらくは、作りかけが多く、完成する作品が少なかったこと、だそうなのですがw(これは珍しく完成まで至った作品ということになります)
まぁでも当時のツールでは、今みたいにCG量産出来たわけでもないし、無料素材があるわけでないし、だから全部自分で用意しないとダメだったりして、製作って本当大変だったんだから、しゃーないですそこは。

ちなみにBディスクから起動するとサウンドモードになるよ。
恒例のおまけだそうです。

駿河屋

*画像はすべてBLUE EYES「眼獣・沙」より

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