【Win】AIR【Key】*R18

季節は、夏。

幼いころから、不思議な力で人形を操ると言う大道芸をしながら旅をしてきた往人。
だが、とある町にたどり着いたところで路銀が尽きてしまう。
縁あって、とある少女の家に泊めてもらうことになった往人。

少女達との出会いは、往人をどのように変えていくのだろうか。
夏の、澄んだ大気の下で。


ごく一般的な、選択肢を選んでいくタイプのノベルAVG。
物語は現代での3人のヒロインと出会うそれぞれのルートと、過去編、そしてまた現代に戻り観鈴がヒロインのルート、の3つに分かれています。
それぞれの時代ごとのシナリオをクリアすると、タイトル画面が変化します。

正直、かなり話がつかみづらい作品でした。
かなりの長編ノベルのため、クリアしても話が理解できなかったのは、結構精神にきましたね。
私でも多少の考察は出来ますが、プレイヤーに答えを示さず、答えは自分で見つけてね、って言うゲームはあまり合わないんですよね…
というかこれがトゥルーエンドなのか? 幸せになれてないやん!?

翼を持つ少女を救済するお話なのは理解できたんですが、どうして観鈴ちんが死なないといけなかったのか納得できない…
自分一人でそれを引き受けたから、負荷が大きかったのかなあ。でも逆に、これまでの翼をもつ少女(の生まれ変わり?)たちは、どうして夢を見ても救済されなかったんでしょうか…うーん???

テーマは親子愛または家族愛なんでしょうかね。
佳乃は聖との関係を、美凪は母親との関係を、観鈴は本当の親じゃない晴子との関係を、それぞれ描いているように見えます。
それはいいんだけど…、美凪ちゃんが上手くいかないエンドがあるので、なんかそれもモヤっちゃった。
ちなみに美凪ちゃんが上手くいかないエンドだとHシーンがあり、トゥルーだとHシーンがないですw
マジでHシーンなくてよかったんじゃないのかなこの作品…

そう、本当にHシーンはおまけ程度です。
すげー短い。描写もなんかほかのシーンよりもずっとあっさりしていて、すぐに終わっちゃう。
まあこの作品にHを求める人はあまりいないとは思いますが…。
それとも、ノベルゲーはH付きじゃないと売れなかった時代なんだろうか…
一応小作りHシーンはあるので、完全にHシーンがなくても成立するというわけではないのですが。

サブヒロインの話は「羽の生えた少女」があまり関係ない話もあるし(関係はしているんだろうけど繋がり的に薄い)、このルートもなくてよかったんじゃないかと感じてしまいますね。
なんかサブヒロインのルートは、単一ヒロインじゃ売れないから追加でつけたような感じがして仕方ないです。

というわけでAIRをプレイしたのですが… ラストの終わり方が納得がいかないというか、ヒロインである観鈴が報われなかったので、こちらもプレイした時間が報われねえ~~!!というモヤモヤを抱える終わり方でした…。
いやある意味、ちゃんと救われたのかな…でもなんかこう、考察していかないとよくわからないお話だったわけだし、なんか納得いかないまま終わってしまって、困惑する感じです。
私はもっと作中でいろいろ解説されてすっきりと作品を終えたいんだよ… モヤモヤと考察するのは性に合わないんです。

これで10万本以上売れたのか…10万人が意味を捕らえられなくて頭を抱えたんじゃないのかなあ、とか思ってしまいますね…。


■以下、キャラごとのルートとサブキャラの解説など
*ネタバレ注意

・国崎往人
物語の主人公。ボロボロの人形を連れて、それを念を込めて動かすと言う「法術」という力を持っている(人形以外にもちょっとしたものなら法術で動かすことが出来る)。
それを芸として人に見せて路銀を稼ぎつつ旅をしてきたらしいのですが… …この町においてその成果は全くのゼロ。今までどうやって生きてきたんだ!?
旅の目的は、幼いころに母親に聞かされた「この空のどこかにいる翼を持つ少女」を見つけること。まるで夢物語のようですが、本人もどこかでそんなものはいないとは、思っていたのかもしれませんね。それでも旅を続けるのは、それ以外に目的を持てなかったのかなあ…。
作中でずっと目つきが悪い目つきが悪いと言われていて、どんなに目つきが悪いのかと気になっていたんですが、AIR編で立ち絵が出たことで、思わず噴いちゃうレベルで目つきが悪いことが判明しました。マジ目つき悪い。ああやばい、目つき悪いがゲシュタルト崩壊してきたわ…
ポテトへの加害者その1。

・神尾観鈴

このゲームのメインヒロイン。
いつでも元気いっぱいの少女。自動販売機で変なジュースを選んで飲むのが趣味。
恐竜が大好きで、そのせいもあり口癖が「がお」。ただし親である晴子はそれを嫌がっていて、往人にも観鈴が「がお」と言ったら止めるようにと言いつけてくる。
いつも元気いっぱいに見えますが、実際のところは一人でも大丈夫だと自分に言い聞かせて笑って見せているだけの寂しい少女です。
結局、誰かと仲が良くなったら癇癪の発作を起こしてしまうって言うのはなんでだったんだろう? 親しい人を遠ざけようとしている?

物語のラストは彼女の死で終わります。ちなみにこの記事の更新日が、彼女の命日になっています。物語のトゥルーエンドの日とも言えますが…命日だと思うと、ちょっと私に人の心が足りないように見えますねw

・神尾晴子
観鈴の母親…だけど、実の親子ではなく、観鈴の伯母。
非情に酒癖が悪く、毎度のように、飲酒運転でバイクで納屋につっこんでの登場をする。かなりの絡み酒で、寝ている往人の口や鼻に無理やり酒を流し込んで、自分の晩酌に付き合わせようとすることもある。
いつか観鈴を本当の親が迎えに来ることを恐れて、その時に悲しい思いをしないようにと、あえて観鈴と距離を置いてきた(観鈴の癇癪の件もあるかも)
シナリオの最後では、観鈴と本当の親子になろうとして、夏祭りに行く約束もするけれど…
ここでの髪を切ってあげるシーンや一緒にお風呂のシーンはちょっと可愛すぎて、私、無事死亡。でもなんでお風呂シーンにCGがないんですか、バグですか、アップデートパッチまだですか。

・遠野美凪

ちょっと不思議ちゃんなヒロインその2。
いやちょっとどころじゃないな、かなりの不思議ちゃんだわ…
美凪と呼ばれるのを嫌い、往人にも自分を遠野と呼ぶように言ってきます。
流産した母親がおかしくなってしまい、

美凪のことを生まれるはずだったみちるだと思い込んでいて、美凪は必死にみちるを演じていますが、みちる本人には無理をしていることがわかってしまい…
病気が治り、みちるを流産したことを理解した母親に存在を忘れられてしまい…ここからは往人の行動によって、母親と和解できるかできないかが決まります。唯一の2種類のエンディングを持つキャラですね。

美凪自身は直接には羽のある少女とは関係していないので、完全にサブヒロインですね。
不思議ちゃんな言動はかなりかわいかったのですが、真正面から会話しようとすると大変そうですw

・みちる

美凪の親友で、毎日一緒にシャボン玉遊びをしている、ハンバーグが大好きな元気な少女。ハンバーグと言うよりはタマネギ料理が好きらしいですけど。
口から先に生まれて来たんじゃないかと言うくらい口が達者で、余計なことを言っては往人にぶん殴られて、頻繁に90年代のギャグ顔にされている。ひどいw いろんな意味でひどいww

実は美凪の流産してしまった妹で、空の上で羽のある少女に力を借りて、美凪の前に現れた。
美凪のトゥルーでは、自分の想いをすべて美凪に託して消えることになるが、もう一つのエンディングでは…

ちなみにGoogle検索で「AIR みちる」で検索するとグロ画像が出てくるので注意。そういえば昔、AIRの画像をグロ加工するのが流行ってたとかなんとか聞いたな(さらにググればいっぱいグロ画像出てきた…)

・霧島佳乃
ヒロインその3。なんか口調とか色々おかしい少女。かなり個性的ではあるな…。
犬(?)のポテトと仲が良く、よく一緒に行動している。
右手首に常に黄色いバンダナを巻いていて、絶対に取りたがらない。

過去に、うっかり神社に祀られている白い羽を触ってしまい、それから夜に奇妙な行動を取ることがあり、聖がそれを治そうとしているが、匙を投げている状態。
どうも神奈たちとは別の翼人の親子の羽に触れてしまったのかな?
往人が自分の法術と引き換えに、佳乃を助けることになるが…、法術がここで途絶えちゃっていいのか!? それとも佳乃と往人の子供がまた法術を使えるようになるんでしょうか。

Hシーンでの積極的なセリフは微笑ましくてちょっと笑った。可愛いなあ~。

・霧島聖
佳乃の姉。とにかく姉馬鹿で、佳乃の為なら何でもする。
不快なことを言われたり、佳乃に危害が及びそうになったりすれば、すぐメスを取り出してくる、ひでえ医者である。
奇行を起こす佳乃を助けられない自分の力不足を嘆いているが…
ポテトへの加害者その2。邪魔になったポテトを思いっきり放り投げた。つくづくポテトは丈夫だな!?

・ポテト
謎の白い犬らしき生き物。佳乃が可愛がっている。
一件謎の生き物だが、ちゃんと犬らしい。
頻繁に動物虐待の犠牲者となっているが、いつの間にかまた足元にいる。不死身か。

しかしこの街にはまともな女の子はいないのか!?
みちるはかなりとんでもないがきんちょだし、ヒロイン、サブヒロインはごらんのありさまだし!!
あまりにも変人ばかりなので、私も「が、がお…」とか言いたい気分です!!! がお…


色々書きましたが、悪いゲームだと思ってはいませんよ。
悪いゲームだと思ってたら時間かけてこんなにしっかり記事にしませんw
プレイ中は楽しめたのですが、エンディングでちょっと気落ちしてしまったというか…うーんうまく言語化できませんが、このゲームが嫌いとかそういうことはないです。

今思えばスタンダードエディションを買えばよかったのかな…まあいいや。

駿河屋(初期ロット版)

駿河屋(初回盤)

駿河屋(スタンダードエディション)

*画像はすべてKey「AIR」より

クリックしてくれると励みになります。

にほんブログ村 にほんブログ村へ 

コメント

タイトルとURLをコピーしました