【 WORK×WORK 】
冴えない主人公ポチ夫となり、アトラクションダンジョンへと挑む勇者たちを導くインストラクターのお仕事(ワーク)をするというワクワクするRPG。
18ことエルリック王子と共に、目指せ！(本物の)魔王討伐！
【WORK×WORK】
発売/開発：フリュー/熱中日和
ジャンル：見守りRPG
対応ハード：ニンテンドーSWITCH(PS4版もあり)
発売日：2018年10月4日
定価：4980円
レーティング：全年齢
ここは「勇者さまーランド」。
ダンジョンという様々なアトラクションが用意されており、勇者を疑似体験できる、夢いっぱいのワンダーランド。
そこにアルバイトにやってきたポチ夫(本名入力可)は、ダンジョン内で勇者を導く新人インストラクターとして働くことになりますが、まさかの最初についたお客様は、この国のエルリック第18王子で！？
エルリックはひょんなことから王位継承権がガタ落ちしてしまったため、魔王を倒すことで周囲に認めてもらい、元の地位に返り咲くそのために、勇者さまーランドへと魔王を倒しにやってきました。
一方ポチ夫は、道具屋の持つ高額なツボを割ってしまって多額の借金を背負ってしまい、向いてないと感じながらもこの仕事を辞めることが出来なくなってしまいます。
地味で内気なポチ夫と高慢なエルリック(通称18)の、でこぼこコンビの大冒険が始まる…？
ゲームを簡単に解説すると、勇者さまーランドのインストラクターとして、妖精のルアとともに、ダンジョンツアーへ向かうパーティの編成をし、勇者さまーと共にダンジョンへ向かい、必要があれば勇者さまーたちに指示を送ったりアイテムを使ってやったりしながら、パーティをゴールまで導くのがお仕事(ワーク)となります。
説明書はないのですが、ゲーム内のチュートリアルが丁寧なため、詰まることはないと思います。
ペラペラのドット絵という、アイロンビーズクラフトのようなグラフィックが独特の魅力を出しているゲームです。
まずはツアーの選択とパーティ編成。
フリーでメンバーを設定できるものと、固定メンバーのみのものなど、ツアーによって異なってきます。
タンクやアタッカー、ヒーラーなどのバランスのいいパーティを心がけましょう。
パーティ編成画面で装備品を付け替えることが出来ます。わかりづらいのですが、回復役にはタブレットを装備させるのが正解です。
勇者さまーたちの武器は、ポチ夫からの貸し出しとなります。装備によって戦闘中のグラフィックも変化するのが、地味に嬉しい所ですね。
武器は、ダンジョン内でレアアイテムを入手するごとに増えていきます。
ただしこの勇者さまーランドは、お客様は天国、従業員は地獄のレジャーランド。なんと、武器はある程度高めの値段設定であるにも関わらず、確率で壊れてしまいます。
かと言って、壊れない弱い装備のままでは戦闘で到底勝てなくなってくるので、何とか壊れないことを祈るしかありません。
武器についているスキルの残り回数が多いほど壊れづらくなるため、あまりスキルを使わないように勇者さまーたちに指示をしていけば、もしかしたら壊れないで済むかも…？
ただし、勇者さまーたちへの指示は一度するごとにポチ夫は疲れてしまい、クールタイムが発生するため、指示ばかりしていると、回復や防御などに手が回らなくなるので注意しましょう。
ダンジョン内では、一歩ごとに先に進むかどうかの指示が出来、分かれ道の場合などはルアを操作して好きな方を選択できます。
イベントマス、戦闘マス、ボスマス、宝箱マスなどがあります。
宝箱マスで入手したものによっては、お店に新しいアイテムが並ぶため、ワク×ワクですね。
また、宝箱マスで入手した家具は、部屋に飾ることが出来るため、自分好みの部屋を作っていく要素があるのも嬉しいところ。家具以外にも、モンスターを倒したときにドロップする「はくせい」なども部屋に置けるので、やりこみたい人はコレクションするといいでしょう。
ただしイベントで発生したツアーによっては、宝箱マスで出現したアイテムを強制的にキャラクターが持っていく展開などになり、手に入らないことがあります。
戦闘は基本的にオート進行です。
それぞれの勇者さまーが自分で考えて行動をします。
ただし、ポチ夫もただ戦闘をぼんやりと見ているだけではだめです。当然ですね。
体力が減ったり異常状態になった勇者さまーを回復したり、味方を回復してしまう敵を優先的に倒すように指示を出したりと、インストラクターは戦況によって動かなければなりません。
ただし先述した通り、一度行動する度に、ポチ夫は休憩する必要(クールタイムの発生)があります。あまり考えずに攻撃指示などを出していると、必要なタイミングで防御や回復が出来ずに勇者さまを戦闘不能にさせてしまったりするので気をつけましょう。
このポチ夫の休憩時間は、ポチ夫のインストラクターとしてのレベルが上がるごとに短くなっていきます。また、インストラクターとしてのレベルが上がると、アイテムも多く持ち込めるようになり、どんどん戦略が立てやすくなっていきます。
戦闘が苦しい場合はダンジョンを途中で脱出することも出来ますが、そういったことをすると、勇者さまーの満足度が下がってしまいます。
勇者さまーの満足度が下がると査定に響くため、出来るだけ勇者さまーが満足できるように、インストラクターとして仕事をしてください。
例えば、戦闘中にポチ夫に回復をしてもらったり、敵にとどめを刺したり、戦利品を貰うなどの、勇者さまーが「ツアーが気持ちいい」と感じるようなことがあれば、満足度が上がっていきます。
逆に、異常状態や戦闘不能になったりすると、満足度が下がります。
宝箱から出たアイテムを渡すことで、満足度と友好度を上げることが出来るため、レアアイテム以外は積極的に勇者さまーに渡すようにしましょう。
一部のレアアイテムは、ポチ夫が入手することでショップに並ぶアイテムが増えますので、うっかり勇者さまーに渡さないように注意してくださいね。
レジスト画面では、まず、勇者さまーたちに経験値の分配が自動で行われます。ツアーに参加していなかった勇者さまーも、見学していたということで少量の経験値が入ります。
次に友好度が計算され、最後に勇者さまーたちの満足度によって、お給料とインストラクターとしての経験値がもらえます。これらは満足度によってボーナスが付くため、積極的に勇者さまーたちの満足度を上げるように意識していくのがポイントです。
基本的には怪我をしたら治してやり、宝箱から出た低レアのはくせいや、いらない家具を勇者さまーに押し付ける(笑)ようにしていくだけで大丈夫です。
敵にとどめを刺すと満足度が上がりやすいというシステムのため、回復役の満足度が上がりづらいのはちょっと難点ですね(一応回復役は、回復行動を取ることで満足度が上がるようにもなっているのですが…)
難点を挙げると、勇者さまーのレベルや友好度を上げるためのフリークエストがやや面倒なことでしょうか。
参加する勇者さま―が勝手に設定されてしまうため、入れ替えが面倒です。勇者さま―のマイセットもあるのですが、登場する勇者さまーの数に対し、設定できるマイセット数も少ないので。
最も、メインクエスト以外にサブクエストをしっかりこなしておけば、そこまでフリークエストに向かう必要はないのですが… やや勇者さまーたちが推奨レベルより低いときなどにフリークエストに行こうと思うと、ちょっとだるいなーと感じました。
サブクエストは勇者さまーとの友好度が上がると発生するのですが、例えば通常時(メインクエストやフリークエスト時)には炎に弱い敵が多く出現するダンジョンでも、ゲームのレベルバランスを取るためなのか、サブクエスト内では別のダンジョンの敵が現れることがあります。
そのため、持ちだす武器によっての対策が立てづらいのは厄介に感じました。
魚類が多いダンジョンにゴースト系の敵が出たりすると…、マリーンバスター(魚系に大ダメージ)を持ち込んでもあまり意味がないとか、そんな感じで。
それと、ちょっと勇者さま―たちはスキルをぽんぽん使ってしまいがちで、ボス戦までにスキルの残り回数が残っていないこともしばしば…。かと言って、どうしても回復アイテムを使うタイミングが多いため、スキルを使わないように指示を出せるほどの余裕もなく…、と言う感じで、ゲーム中盤から戦闘がジリ貧になっていくバランスはちょっといただけなかったです。
もうちょっと、スキルを程よく使うくらいの指示を出せればよかったのですが…、カスリ傷程度でもヒールを使っちゃうのはまじでやめろ。あと異常状態を回復する装備品なのに、異常状態の時に全く使ってくれないのもやめろ。
それと、1体の敵を攻撃する指示を出しても、1ターン程度でその指示が解除されてしまうんですよね。せめて倒すまでは解除されないようにしてほしかった。そんなにぽんぽん何度も指示が出せるゲームじゃないので…
しっかりレベルを上げていけばジリ貧にならずに済んだのかもしれませんが、前述したとおり、フリークエストでレベルを上げるのがやや面倒なシステムなので、ちょっと投げそうになりました。
ストーリーも意味深だったりして、序盤から引き込まれます。
というかテキストが秀逸！ テンポのいいキャラの掛け合いが楽しいです。
パロディネタやギャグネタが冴えてます。イケメンは死なない！
テキストが良質なために、どんどん先が読みたくなるんですよねー、早くストーリーを進めたくなります。
ただしこのノリが肌に合わない人もいると思うので、ぜひ体験版(SWITCHのみかな？)で遊んでみてください。体験版だけでも3時間くらいはプレイできるので、ゲームのノリは把握できると思います。
ちょっと品のない会話やメタ発言などもありますが、面白い作品でした。追加コンテンツも買っちゃったし。
追加コンテンツは3つのキャラクター追加パックになっており、それぞれウミウシのサクラ、お姫様のアップル、アイドルのデルフィーが追加されます。
全部買ってもおおよそ1000円程度なので、ぜひ購入をお勧めします。
ただし、キャラクターを追加しても、サブクエストなどが全く発生しないため、使えるキャラが増えるだけ…？と不安な時間を過ごしました(もう少しシナリオ進めたら増えるのかな？)
また、追加キャラクターのレベルは、追加パックの購入時の、ほかの勇者さまーたちの平均レベルから算出されるのか、レベル1からの参加でレベル上げが必要になる…と言うことはなかったのでご安心をー。尤も、当然友好度は1からのスタートなので上げるのがちょっと大変でしたが。
残念ながら未クリアでのレビューです。
クリアしようとアレコレやっていたのですが、しんどくなってしまって全く手につかなくなってしまいました。
悪いゲームではないのですが、ちょっと冗長な部分があり、そこがしんどかったかな、もう少し小規模にまとまっていたらよかったのですが。
ルア可愛いよルア。
駿河屋*記事内の画像はすべてフリュー「WOAK×WOAK」より
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