【Win】ばにしゅ！～おっぱいの消えた王国～【アリスソフト】*18禁

遠く離れた国・フジヤマから、ロシュトール王国の魔法アカデミーへ留学、主席で入学した黒須賢三。
主席と言うことで壇上で挨拶をすることになるが、入学式で出会った少女に「堅苦しい挨拶をするのはダメ、魔法を学んで何をしたいかぶっちゃけて笑いを取るのがこの式の伝統なのよ！」と騙されて…
なんと、王族も呼ばれているほどに格式高い入学式で、よりにもよって「魔法でエッチなことがしたいです！」とぶっちゃけ、プライドの高いアカデミーの男性職員や生徒、そしてもちろん町中の女の子たちにまで、「変態歌麿侍」というあだ名をつけられて、毛嫌いされてしまうことに…
周囲に辛らつな扱いをされつつもそれを耐え抜き、なんとかアカデミーを卒業した賢三だが、その後、エッチなことに魔法を使うことを目的としている賢三には師匠になってくれる魔術師もおらず、基礎を学んだだけで魔法を使えないという状態に陥り困り果てていたが…

ところがある日、騎士に呼び出されて出会ったのは、とんでもない人物だった！
そして、そのとんでもない人物のとある願いと引き換えに、100年前に「血の池地獄事件」などの問題を起こして大暴れし、王家所有の森に幽閉されているという、伝説の魔女「コロロコ・スワロウ」を紹介してもらい、師匠になってもらうために志願しに行くことになる…

という設定のノベルゲーム。一応選択肢はあるんですが分岐はほぼないので、AVGではなくノベルに分類してよろしいかなと思います。
主人公以外フルボイス(町のモブおじさんにも声あり)。
個人的には、レネの普段のボイスで、慌ててるときの喋り方が好みでかわいいと思ってて、あとモブ子の演技なんかもいい感じで、声の質は結構いいと思います。うーんでもちょっとネウスのエッチ声が若干ぎこちないような気はした…

メインヒロインは、伝説の魔女・ロコと、淫魔の血を引くお姫様・レネの二人となります。
ロコの魔力は封印を施されているため、現在は魔法を一切使えないのですが、ロコが大人になるような行為をする＝セックスをすると、徐々に彼女の封印が解ける…、つまり、ロコに魔法を教わるために、賢三はロコとエッチを繰り返すことに…。
そして、レネは体内に魔力を持つため、レネとエッチをして魔力を分けてもらい、この国の内乱を防ぐため、そして自分を歌麿侍とバカにした人々に復讐するために、魔法を行使する…
という、おバカエロという感じのストーリーです。
一応、こんな感じでエッチに理由付けはされているんですが、そのほかは「自分をバカにした人達への(エッチな)復讐」と言う感じで、全体的に軽いノリでお話は進んでいきます。

CGのクオリティも高めなのですが、普段はあまりつるぺたを描きなれていない絵師さんのためか、おっぱいがない分肋骨の位置が上がってしまっているのか、胴が長めのデッサンの狂った絵になってしまっているのがいくつかあるのが残念でした。
ヒロインのロコとのエッチは何度も繰り返されるのですが、最初は痛がっているのですが、二回目から徐々に感じるようになり、その後はヤりまくりの生活になるところでしっかり感じるようになる…、とエッチの感じ具合にしっかり段階を踏んでいるのは良かったですね。
レネとのエッチは、レネが指を使ったオナニー姫(公式発言)だったために、処女でもほぼ痛がらずという残念な進み方になってしまったのですが…。
他の子のHも、処女が多いためか痛がる描写は入るのですが、最終的には感じてしまうのが多いのと、低価格と言うことで絵の差分が少なく、破瓜血の描写がオミットされているのは残念でした。

他のキャラは、こんな感じで、透明化の魔法を使ったうえ、マッサージ椅子と偽って椅子に座らせてアレコレしたり…。
スライムを操ってそれで襲わせたり…　それと似たシチュで、自分がお湯となってお風呂場で女の子にまとわりついてあんなことこんなことしたり…
触手をまとわりつかせた男性器で襲ったりと、多種多様な仕返しが用意されています。
ただし、主人公・賢三は、普通の魔法は基礎も基礎の魔法すら使えないくせに、エッチが絡むと、上位の魔術師ですら使うのが困難な魔法すら行使するという、とても偏った才能の持ち主だったりします。
それがまた、シリアスなシーンでもシリアスになり切れない理由になっていたりして面白い部分なのですが…

シナリオは基本一本道、レネから頼まれて、騎士と魔術師の確執を取り除きつつも、そしてレネと仲の悪い妹、サーシャとの確執もなんとかする…という話になっているのですが…
タイトルの「おっぱいの消えた王国」というのもしっかり本編に絡んできて、なぜこのゲームの女の子たちはみな小柄なのか、そして、レネの妹サーシャだけはなぜふくよかなおっぱいをしているのか、というのが明かされたりもします。
果たして、その「おっぱいの消えた」謎とは…？

一方で、ロコが魔法の封印を施され、王家の所有する森に幽閉される原因のひとつとなった、ロコのライバルたるネウスは、何かを企んでいて…。
彼女も、ロコが受けた時間停止魔法と同じものを自分の身にかけているようで、100年以上生きている筋金入りの悪党…　…ではあるんですが、果たして彼女との決着、そしてエッチなお仕置きはどのようなものになるのでしょうか？

シナリオは前述したとおり、シリアスシーンでも、ギャグテイストな部分が挟まるために、ポップで軽いノリで読める文章です(ただそういった内容と書き方のため、ちょっと好みは分かれるかもしれないですね)
なので「魔術師と騎士の確執！そして魔法で栄える王国の秘密とは！！」みたいなお話が絡みつつもシリアスにはなり得ないですｗ
ただゲームオーバーになった時に、主人公がシャレにならない状況に追い込まれることがあって(反対勢力に刺されて死亡とか、ナニを踏みつぶされて男として死亡とか)、それがたまにキツいことはありますが。
ただクオリティは悪くないのですが、「H」「えっち」「エッチ」と性行為についての描写がまちまちなことがあって、まあ低価格だしチェックが甘かったのかなあ、と思うところはありました。そこまで違和感あるわけじゃないんだけど。

ただ、こちらはロコの使い魔のコーモリなのですが…
今となってはちょっと出しづらいタイプのキャラですよね、セクシャルマイノリティへの偏見の塊のような、無差別に男性を物色するオネエキャラ…という設定なんですよ。
しかも、事あるごとに「気持ち悪いから」と殴られます。完全に偏見の塊、アウトもアウトです。
かなり面倒見もよく、表立って重要な働きをするというわけでもないのですが、裏方として活躍してくれるいい役どころなので、もうすこしテンプレートからは外れたキャラクターを練ってほしかったなあという思いはあります。
このゲームが発売された10年前はまだギリギリ許されたのかなあと思いますが、現代ではこういったキャラクターはなかなか許されませんよね。
ただ一応、こういうデザインになった事には理由があり、「シナリオ上、使い魔は男性キャラにする必要があったが、ヒロインの側に主人公以外の男性がくっついているのは好ましくない」という理由から「ヒロインに興味を示さない男性」としてセクシャルマイノリティとして描く必要があった、ということです。それにしても扱いはひどいとは思いますが。

選択肢はあれど、基本的には一本道で、シナリオをクリアすると次のシナリオが出てきます。
それ以外にも、シナリオの進み具合と、無念ポイントの貯まり具合で、番外編的なシナリオが出ることがあります(中央の列のロコとレネのアイコンが番外編ですね)
ただし、一本道とは言いましたが、5話と7話の選択肢に、クリア後に同じシーンを通ると選択が増えている部分があり、そこでシンプルなルート分岐があるため、両方を通ることでコンプリートになります。
クリア、コンプリートで、タイトルにメニューが増えたり、エピローグが追加されるため、必ずどちらのルートも見ましょう。

低価格の理由は、差分がやや抑えめかな、くらいしか理由として見つかりませんでした。
その差分って言うのも、イベントのHシーンのCGはちゃんと豊富に使われており、そのかわり、立ち絵のパターンが表情が1パターン(ただし衣装差分があるキャラもある)、という程度ですし、左下のフェイスウィンドウはころころ表情が切り替わるために、さほど気になるものではありません。
ただCGの使いまわしがやや多いかな？　何度か、別のHシーンなのに絵は同じと言うのはあったけれど、その時でも新規絵を混ぜ込んだりしているので、別にそこまで気になるほどでもなかったです。
だってそれでも基本CG40枚だよ…十分な枚数過ぎない…？
…なんでこのソフト低価格なんだろう、本当に。謎だ。なんかの陰謀なのか。それとも破瓜血差分をオミットしたからその価格なのか。
まぁ一応シナリオが一本道なので制作のしやすさはあったのかもしれませんが…それでもシナリオにボリュームないわけじゃないし…謎だ。やはり陰謀なのか。

システム面でも結構充実しています。
例えば、バックシーン機能と言う機能を備えており、バックログとは違い、1つ1つのセリフやシーンをさかのぼって見ることが出来ます。
例えばCGの差分なんかもあとからセリフと共に確認出来たり、ちょっと見逃したセリフも、顔グラと一緒に見れます。
一応このゲーム、普通のバックログ機能も付いているのですが、この機能、ささやかながらもすごくありがたいです。やっぱり見逃しちゃった表情とか確認できるのはうれしい。

バックログはこんな感じの、一般的なシステムですね。
かなりの量のセリフをさかのぼることが出来るので、ストーリーの再確認もばっちりです。
ボイスのない賢三や地の文以外は、該当するセリフをクリックすることで、ボイスを再生することが出来ます。

ちなみにこのゲームには選択肢があるのですが、選択肢は必ず一番下が先に進めるものになっており、他二つはゲームオーバーです。つまり選択肢はあれど、シナリオは基本一本道なんですね。
ゲームオーバーを経験すると、無念ポイントというモノが溜まっていき、これをカードの色分けされた部分が揃うと、ちょっとしたオタノシミが★
ちなみに「前の選択肢に戻る」ボタンが、ロード画面にあるので、気軽に誤った選択肢を選んでポイントを集めるような遊び方をしても大丈夫です。

と、何かと低価格なのに、おまけもあって良質のゲームでした。
っていうか破瓜で痛がってる女の子がいっぱいいるので120点くらいですね、破瓜血差分描写があれば160点くらいだったんですが。
シナリオも悲壮さのない、とにかくバカゲーなので、気楽に遊べていい感じでした。
…ボリュームが全然気楽じゃないんですけどね。だいたいコンプまで18時間くらいかかってると思います。低価格ってなんだ…？

ちなみに画像だけじゃわからないんですが、このゲーム音楽が結構いい感じなので、ぜひゲームを購入して聞いてみてください。
タイトル画面の曲が、何となくポップな感じがレトロさがあるんですよね、古臭いわけじゃないのですが、なんとも不思議な感じですごく好きな曲です。
サントラ買っちゃいましたｗ

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